お仏壇の設置場所
仏間のある住宅も減り、どのような場所にお仏壇を置いたらよいかわからない…。そんなご相談をいただくこともございます。
一般的に言われている指針をまとめました。
日々のおまいりのために
「絶対にこうしなければならない」というものはありません。
基本的な指針
菩提寺のご意向があれば、それを参考になさるのが良いでしょう。そういった指針がない場合は、気持ちよくおまいりできる場所に設置するのが良いでしょう。
安置の向き諸説
代表的な説をご紹介いたします。仏様はどの方向にもいらっしゃるので、お仏壇はどの方向を向いてもよいのですが、納得できる置き方で気持ち良くおまいりできる安置方向が良いでしょう。
- ・東向き(西方浄土)
礼拝する時に西方浄土を拝めるようにする - ・南向き(南面北座)
中国の古い習わしで、王が南向きに座る、というものがあり、それを取り入れた形です。 - ・本山向き
菩提寺の宗派の総本山を拝めるようにするものです。ご住所によって向きは変わります。
お仏壇の保存の視点から
お仏壇は木製であることが殆どです。湿気に弱く、乾燥しすぎもよくありません。また、直射日光も好ましくありません。お仏壇が傷まないよう、末永くお使いいただける場所が良いでしょう。
上置き型であれば、押入れの上部やサイドボード・タンスの上なども設置場所の候補にあがるでしょう。
タブー諸説
一般的によろしくないとされる安置場所をご紹介します。ただし、住宅事情などご家庭それぞれに異なる事情がございますので、絶対にいけない、というものではありません。
- ・神棚の正面
神様と仏様が喧嘩をしてしまう、といわれています。しかし、古来日本は神道と仏教を同時に信仰してきた歴史がありますので、致し方ない場合は構わないとすることが多いようです。 - ・北向き
神様と方角の関係や仏様のいらっしゃる方角からよろしくない、とされています。現在は毎日のおまいりに不都合がない場所への設置が一番大事、とすることが多いようです。
参考文献:日本人のお墓